照明計画から考える家づくり

フェヴリエBlog「心地よい暮らし」にお越しいただき
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ゆっくりしていってくださいね

前回の続きです


暮らし方は人それぞれ。

日々の過ごし方や大切にしていることに合わせて、住まいのかたちも変わって当然です。

だからこそ、インテリアを考えるときに最初にしていただきたいのは

「どんなふうに暮らしたいか」を見つめること。

それがすべての出発点になります。


動線・家具配置・灯りは、ひとつながり

毎日の動き方やルーティンに沿って、家具の配置が決まり、

その流れの延長線上で、灯りの位置や照らし方も見えてきます。

空間の快適さをつくるには、動線・家具・照明がバランスよく、かつ的確に

配置されていることがとても大切です。

この関係性を無視して家具だけ、照明器具だけを選んでしまうと、暮らしにどこか無理が生まれてしまうのです。


丁寧に描く、暮らしの設計図

こうした“暮らしの設計図”とも呼べるインテリアプランづくりは

できるだけ早い段階で、丁寧に・じっくりと進めるのが理想です。

この土台をしっかりと築いておくことで、

インテリアコーディネートがスムーズになり、住まいの心地よさに直結していきます。


“最初の一歩”が、すべての鍵

長年この仕事に携わってきた私が、心からお伝えしたいのは、

最初の一歩──つまり「暮らしを見つめる時間」の大切さです。

家具や照明器具や壁紙を選ぶそのときまでに、

暮らし方・動線・空間の在り方を丁寧に紐解いておくこと。

それが、ほんとうに自分たちらしい住まいをつくるための、何よりの近道になります。

 

設計士さんや工務店さんが「間取り」を考えてくれるけれど…

新築住宅において間取りを考えるのは

インテリアコーディネーターではなく、設計士さんや工務店さんのお仕事です。

おそらく、インテリアのことも意識されているとは思いますが

そこに暮らしのシーンに合う家具や灯りのあり方まで含めた、

トータルなインテリアコーディネートの視点があるかというと……

正直、そうとは限りません。

実際には、多くの工務店さんやハウスメーカーさんでは、

間取りが完成してから、インテリアコーディネーターへとバトンが渡されることが多いのです。


照明から間取りを見直すという発想

でも実は、間取りが決まるもっと前の段階でこそ

インテリアコーディネーターが関わる意味があります。

たとえば照明。

配灯の考え方によっては、窓の位置や壁の長さ、室内ドアの位置、建築照明など

空間の設計そのものに影響を及ぼすことがあるのです。

まだ図面が固まりきっていない時期なら、

そうした調整もじゅうぶん可能ですし、

その柔軟さが、後の暮らしやすさを大きく左右します。


“照明計画から考える家づくり”という提案

私がご提案している

照明配灯&照明器具選定サービスは、

インテリアの肝となる照明配灯の視点から、間取りにしっかりと向き合うサービスです。

この段階でコーディネーターが関わることで、

空間全体の完成度は、ぐっと高まります。

間取りをもっと暮らしに寄り添ったものに──

そう思われる方は、ぜひお気軽にご相談ください。


インテリアコーディネーターだからこそできる
暮らしに寄り添う
照明配灯&照明器具選定
33,000円




各お部屋の家具は商品名・サイズまで打ち合わせをして図面に落とし込みます

照明プランは間接照明・スタンドライトを含め、ご提案します


インテリアコーディネートは暮らしの中にいつもある

 

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先日、SNSに


インテリアコーディネートは何も特別なことではなく、ふだんの暮らしの中にいつもある
掃除をしたり、タオルを交換したり、食器を並べたり、それもインテリアコーディネート

という投稿をしたところ

「素敵な考え方ですね」

というコメントをいただきました

ふと思いついたことを呟いたポストに
肯定的なコメントをいただき嬉しくなりました
コメントくださった方はきっと心の広い優しい方だと思います


インテリアを整える
暮らしやすさのプロの視点


冒頭のポストは
プロというよりは生活者として
普段通りの家事をしているときに呟いたことで
インテリアコーディネートのプロらしからぬ発言、かもしれません(笑)

インテリアコーディネーターとしては
私が関わった家に住まわれているお客様が
冒頭のような小さなことでもいいから
インテリアコーディネートを楽しんで暮らしていただけたら
うれしいと思っています

暮らしやすさをインテリアで叶えるとしたら
それは
モノとコトの整理
モノ=家具
コト=動線
これに尽きるのではないかと思います


暮らしを楽しむための家づくり


暮らしを楽しむためには
家づくりの過程がとても大事だと思います。
プロに任せる、という方もいらっしゃいますが
ある程度は自分で考え、選択することが
その後の暮らしに生きてきます
プロの意見を聞いてよく相談し、自分(達)の暮らしを想像することが
家づくりではとても大事なことです


想像するって言ってもそう簡単じゃないよね


はい、その通りです
家づくりは
この世にまだ存在しないものを想像して創造するってことなので
簡単ではありません
初めての家づくりならなおさらです
時間が足りない、家族の意見が合わないなど
家づくりは一筋縄ではいかないことがたくさんあります
でもそのために、設計士やコーディネーターがいるので
頼ればいいんです
わからないこと、不安なこと、不満も
ちゃんと伝えたらいいと思います


VRがあるじゃないか


新しい家での暮らしを想像するための方法はいくつかあります
ひとつはVR(バーチャルリアリティ)です
大手ハウスメーカーではVR住宅展示場をwebで公開しており、顧客は家で好きな時間に様々な住宅のインテリアを見学することができます。便利な時代です。
個人宅も、VR設計でイメージと実設計のギャップや問題点を確認することができます
紙に書かれた図面だけよりは想像しやすいと思います
でもそれで完璧かというと
そうでもないな、というのが私の感想です

また、すべての工務店がVRで提案してくれるわけではありませんし
VR設計の精度やプレゼンの技術は人がやることなので差があります

偉そうにいろいろ言いいましたが
私はVR使えません
できません
すみません
もう一度いいます 
すみません!

パースは書きますが手書きです
CGは外注となります

そこでわたくしは
お客様に自分の家での暮らしを想像していただくために
間取りをしっかり読んでいただき
✅その場所では何をしたいか 
✅そこではどんな気持ちになりたいか
をヒヤリングすることからはじめます

それについては次のブログで
紹介させていただきます

では、本日はこの辺で




ホテルみたいな寝室にする方法

(2017年8月にもこのタイトルでブログを書いたのですが
2021年時点でわたしが思う「ホテルみたいな寝室にする方法」を
具体的に書いてみました。)

ホテルみたいなベッドルームにしたいという方が
一定数いらっしゃいます。

ホテルみたいなとは
どんなベッドルームのことでしょうか。

まず、ホテルといってもいろいろありますよね。
私のお客様は
いわゆるシティホテルや、リゾートホテル、
海外でステイしたこじんまりとしたホテルをイメージして
「ホテルのような寝室」とおっしゃいます。
他にラグジュアリーホテル、クラッシックなホテルをイメージされる方もいらっしゃいます。
(余談:個人的に私は非日常を味わえるクラシカルなホテルが好きです)

ホテルではない宿泊施設、例えば民泊やゲストハウス、B&Bは、
個性的だったり家庭的なインテリアになっていて、それらも含めれば
ホテルライクなインテリア性は多種多様に広がっています。

なので、一概にホテルライクなインテリアはこう!とは言えないのですが
お客さまから「ホテルライクな寝室にするにはどうしたらいいですか」と問われたときに
お答えすることを今日は書こうと思います。

 

下の絵は、ホテルライクな寝室の説明用にささっと描いたスケッチです。
(ちなみにこういうスケッチは私の場合すごく小さく書きます。この絵で10㎝四方に収まる程度。なので線が太いのです(^^;))


ホテルライクな寝室づくりのポイントは

①床は木質系よりカーペット
②ベッドヘッド側に窓を設けない
③シーツやデュベカバーを白にする ピローはホテルサイズ
④壁にアートを掛ける
⑤ブラインドよりカーテン

⑥主照明は思い切って無くし、ブラケットライトまたはスタンドライト、フットライトのみとする

それぞれ簡単に説明しますね。

①ホテルの床は圧倒的にカーペット敷きが多いです。カーペットには吸音効果や衝撃を和らげる効果があるからです。上質なウールのカーペットをお勧めしたいのですが、結局フローリングにされる方が多いのは否めません(^^;) 
②よほど広いホテルの部屋でない限り、窓は一方向。ベッドヘッド側には窓が無いのが普通。
窓があることで外部の音や光の影響を受けやすく、安眠を妨げる要因になります。新築の際は間取りと同時にベッド配置を吟味してください。

③白がスタンダード。ホテルサイズのピローは実際に使わなくていいので(飾りでいいので)用意してください。
④アートはマストです。
⑤裏地をつけ遮光性を持たせたカーテンが良い。腰窓でも床まで下げる。

⑥ホテルライクな寝室の照明で
 ※照明を天井に一灯だけ
 ※ダウンライトいっぱい
この二つはNGです。
 ※間接照明に関しては意見が分かれるところだと私は思っていて
すっきりと整然とした寝室が好みなら取り入れるといいと思います。
一方で海外の古いホテルの雰囲気にしたい場合は
フロアランプやブラケットライトを数台使って、小さい明かりを組み合わせることをお勧めします。

事例
ラグジュアリーホテルのような寝室
(間接照明によるアッパーライトとブラケットライトによる手元灯)

事例
カジュアルなシティホテルのような寝室

(ブラケットライトと足元にダウンライト)

事例
リゾートホテルのような寝室

(火打ち梁を利用した間接照明と足元を照らすダウンライト。ダウンライトはグレアレスタイプで。)

あれ?マストと言っておきながらアートが飾られている写真が無いことに今気が付きました(^^;)

事例
アートを壁にかけたシティホテルのような寝室

(窓を真ん中ではなく左右に振り分け、壁の中央にアートスペースを設けています。間取りの設計段階から窓と壁量、ベッド、照明、アートを計画しています。)

もう一つ、ホテルライクな寝室にお勧めするのは
⑦前室またはそれに準じるスペースを設ける
です。

⑦については改めて
お伝えしようと思います。

え?いつも話が長い?
大変失礼いたしました~~~~(笑)

では今日はこの辺でm(__)m